夏屋彩園

ゲームと文具と飯の話が多い

ポケットモンスターシールド感想① きっちり作られた世界観で魅せる良作

先月からぼちぼちやっていたポケットモンスターシールドの本編(ホップを撃破しTHE ENDが表示されるまで)をクリアした。プレイ時間で44時間ほど。7月14日から始めてたので大体一ヶ月かかった計算だ。毎日やっていたわけではないし、のんびり遊ぼうと思っていたのでこんなものだろう。

ダンデ撃破後の手持ち。みんなエスパーでかわいい

察しの良い人なら違和感に気づいてそうだが、始めたのは剣盾である。最新作SVではなく。私はSVは発売直後に買ってクリア済み。しかし剣盾は未履修であった。というか6〜8世代はすべて未履修だった。いろいろ理由はあるけど、それはまたの機会に書く。

正直なんで今このタイミング?という感じであるが、端的に言ってしまえば「金髪長髪メガネ男性キャラ」という好みど真ん中のビジュアルをしたキャラがいることを知ってしまったからです。ポケモンマスターズEXというスマホ向けアプリゲームがDeNAから配信されているんですが、YouTubeポケモンチャンネルの告知動画で見てしまったんですよね。セイボリーというキャラクターを。

これは誰!?ユニフォーム着てるってことは多分剣盾!?DLC!?盾限定!?とやいのやいの騒いで、そのまま始めた。こういうときだけは行動力があるなぁと他人事のように思う。ちなみにDLCはまだ買っていないのでセイボリーにはエンジンシティ駅でちょっと会っただけ。今度買います……

 

さて買った経緯はこの辺にしておいて、クリアしてすごく思ったのは大人ちゃんとしてんなぁ……でした。どうも子どもが主人公のフィクション作品で子どもを活躍させようとすると「もっとちゃんとしなよ」みたいな大人キャラクターが生まれてしまったりするんだけど、わりとそこら辺はしっかりした造形のキャラが多かった気がする。

 

やっぱり一番大きいのはダンデの存在かなぁ……と。チャンピオンとしてのダンデという存在はガラルという世界においてもの凄く大きい。わりと民全員ダンデ大好きくらいの勢いある。ご贔屓のジムリーダーはいつつも、やっぱチャンピオンは別だよねみたいな。しかも本人もそれをわきまえてチャンピオンとしてきっちり振る舞えている感じがある。ダイマックスポケモンの暴走を鎮めるとか最たる例な感じがする。チャンピオンがいれば安心だ!って思わせられるし、それが求められていることだとわかってやってる感じ。マントだけはダサいけど。でもスポンサー様のロゴだしな……

個人的にはカブさんがとても好き。設定が格好良すぎる。一度落ち目になってから這い上がれるの強すぎる。しかもそれがダンデとの負け試合ってんだから凄すぎる。負けたけど、自分はもっともっと強くなれるって確信を持てて、事実ジムリーダーやってるんだから。いつかチャンピオンになるカブさん見たいよ私は……。

あとリーグカードとレアリーグカードのシステムがヤバい。現在と過去っていうコンセプトで似たようなタイプのカードだとネズもなんだけど、カブさんのはマジで「わかってる」人の所業。あのシステムを考えたスタッフは天才。賞与たんまりあげるべきだよ。

 

ジムリーダーを中心とする大人のキャラがかなりいいのは勿論だけど、ライバル達も各々魅力的だった。

マリィちゃんはやっぱかわいいよね。シナリオへの関わりとか主人公との対立とかは他二人よりはちょっと控えめなのは残念だけど、あんま無理に突っ込まれて破綻するくらいならアレでいいかなぁという感じもする。これからスパイクジムリーダー頑張ってね。

ビートくんは……なんか凄いことになってたな……私は趣味で手持ちをすべてエスパータイプで固めるという遊び方をしているので、序盤はめちゃくちゃライバル心を持っていた。そしたらいつの間にか妖怪のような老婆に攫われてピンクになっていた。

ここ何?

エスパー→フェアリーへの転向なので、彼の手持ちは4体の内3体がエスパー・フェアリー複合。私の手持ちと半分被っていた。責任持って叩きのめしておいた。性格面でいうと、ポプラ婆さんの愛ある(?)意地悪指導のお陰でかなり丸くなってた。全てだった人間からの拒絶と挫折、そして再生が味わえるなかなか要素てんこ盛りの少年。なんだかんだポプラ婆さんにぶつくさ言いながらも、本当にジムに来られなくなるくらい衰弱したら泣きそうな子ではあるよね。

ホップくんは〜いい子。いい子だからいっぱい悩む。兄であるチャンピオンダンデへの純粋な憧れ、兄から推薦してもらったという自慢や自信というのもあっただろうし、だからこそビートに負けたときに悩み苦しむ。ダンデがチャンピオンでなくなっても悩む。ソッド・シルディに負けても悩む。でもホップ、悩むけどこっちにそのモヤモヤを押し付けて暴れることは決してしないんですよね。悩んで悩んで、たまに主人公と戦って、ちゃんと自分で結論を出して進める。凄いことですよこれ。ポケモンバトルというコミュニケーションを通して、自分の感情をきちんと整理して、何に悩んでいるのか?自分はどうなりたいのか?を導いてる。もちろんそれは主人公の存在も大きいんだろうな〜と思う。同年代で自分より強くて先に行っているように見える主人公悩みのタネでもあるし、解決するためのきっかけでもある。皆に大事にされて育ってきたんだろうなぁ……というのがわかる子だと思います。ザシアン捕まえられたのも納得です。頑張ってたもんね。でもザシアン強すぎてリトライ6回くらい食らったからそこは勘弁して。研究者としても頑張ってほしいね。「チャンピオンの弟」ではなく、「ホップ」という名前が後世に残るように。

 

あと悪の組織……というかシナリオ上の敵について。私はローズが敵になる、ということだけはちょっと知っていたので、ローズのやってるエネルギー会社ってのはFF7新羅カンパニーみたいな感じなのかな?と思っていた。ガラルという地の寿命を縮めるとかそういう感じかなぁと。蓋を開けてみたら真逆でちょっとビックリした。ビートを追放したときにほんとぉ?って思って聞いてたんだけど、本気だった。本気だからこそより怖い……

確かだけど、ローズがしているような危惧って具体的に何かきっかけがあったとか本編で出てなかった気がする。ガラルを襲ったムゲンダイナもローズの仕業だし。すでにでてるorDLCで読めるだったらごめんね。

おそらく本当にただの愛国心、そして英雄願望がスタート地点で。ただその発揮の仕方が異常なだけで。なんでわかってくれない?っていうのも多分本心だろうからより恐ろしい。正直空に隕石が浮いてるとかならダンデだって大会取りやめたと思うけど、そうじゃないんだよね。確かに遠い遠い未来のガラルを心配すること自体が悪いわけじゃないんだけど……全く具体的になっていない危険に対して、今すぐやるには研究成果もなにも整っていない方法を取ろうとしたからああなっちゃった感じはする。未来のガラルを守ろう!って研究にお金だけ突っ込んでおくならただの愛国心の強い実業家で済んだのにね……

でも、そこがそうじゃなかった、普通の人には理解できないレベルの強固な信念を持ってたからこそ敵対するしかなかったんだろうなぁ。理解できない存在だからこそ敵になるしかなかったんだなぁ。出発地点の理想自体はそんな変じゃないからね。

 

とまあつらつら書き殴ってきたが、総合すると結構楽しかった。やっぱり未知への冒険ってのはいつやっても楽しい。RPGの醍醐味ですね。

SVから一世代遡ったことでちょっと遊びづらいポイントとかは勿論あったけど、レベル上がりすぎヌルゲーは回避できたのでむしろ良かったとも言える。

一番好きだったのははスポーツ競技としてポケモンバトルが成立した世界ってこうなるんだ!っていうのが見られたところ。とくに近年、ポケモンって作中世界における実在性というかリアリティ・ディテールに結構力が入っている気がする。サンムーンから増えたリージョンフォームとかもそう。今作でいうとポケジョブとかもかな。ジムリーダーの本業ないし副業とかもその一環だったのかなと思っていだけど、ポケモンバトルそれ自体が産業として成立していたらああなるんだ!という感動といえばいいだろうか。スポンサーとか見ると、賞金以外でちゃんと生計立てられてるのに納得だし。あとはリーグカードシステムとか地味だけどいい仕事してると思う。プレイヤーが作中キャラのプロフィールを読めるということもだし、こういうグッズありそう〜という感が出る。

私も買いたいよカブさんのリーグカード……

 

こんな感じでかなり楽しめました。機会があれば感想②DLC編も書きたいね。まだ買ってないけどね……